「エフェクターの自作に興味はあるけど難しそう…」
「専門的な知識が必要っぽいから自分にはできそうにないな…」
と思っている方がまだまだ多いと思います。
でも実はエフェクターの自作は簡単で、とても面白いんです。
電気的な知識も必須ではなく、ある程度の基礎が分かっていれば作ることは可能です。
自分で作ったエフェクターを足元で操作したい…!というギタリストの夢(?)を叶えてみませんか。
そこで今回は自分の備忘録も含め、「エフェクターの自作方法」について①~④回に分けて徹底解説したいと思います!
まだ自作に必要な道具が揃っていない方はこちらの記事をチェックしてから戻ってきてください!↓
1. 自作したいエフェクターの回路図とパーツリストを入手する
まず初めに、エフェクターの自作には回路図と部品表(パーツリスト)が必須です。
エフェクターを構成している電子部品と配置図が記載されており、パーツを準備するための必須アイテムとなります。
でもそんなもの、どこで手に入れるんだ?と思う人が多いでしょう。答えは下記の通りです。
回路図とパーツリストはネットで探す
実はインターネット上に落ちてます。
国内および海外の有志達が市販されているエフェクターを解析して、回路図と部品表(パーツリスト)を作成してくれているんです。
検索ワードとしては
「作りたいエフェクター名 回路図」、もしくは
「作りたいエフェクター名 layout」
でグーグル検索すれば大体の回路図とパーツリストは見つかるでしょう。
例えばmicroamp(ブースター)で検索してみると、すぐに見つかると思います。こんな感じ。
microampはとても簡単な構成なので、初心者が初めて自作するエフェクターにぴったりです。
購入を検討していた人はこの機会に作ってみてはどうでしょう。
この作業は作りたいエフェクターを探すワクワク感があって楽しいですね。
エフェクター自作の醍醐味の一つです。
※ShigemoriのRubyStoneやMUSEなど、中身が見えないように工夫されている製品の回路図などは入手できませんので悪しからず。RubyStoneは自分も所持しておりますが、徹底的に隠蔽工作されています。笑
2. 自作したいエフェクターのパーツを揃える
回路図と部品表が揃ったら、まずは部品表に書かれているパーツを集めていきます。
抵抗、コンデンサ、ダイオード、オペアンプなど、エフェクターによって様々な部品が必要になります。
参考に、管理人が普段購入しているお店を紹介します。
エフェクターのパーツはサイトから購入
大体の部品は下記サイトから購入しています。
- Garrettaudio ※コロナ禍のため臨時休業中(2021.08.16)
Ginga Drops※2020.2.25に閉店となりました
多くはGarrettaudioさんにお世話になっています。
Garrettaudioさんで注文時に便利なのが、Excelでまとめたものをコピペするだけで注文できる機能【Import Tool】です。
使い方は下記の通り。
【注文方法①】Excelでまとめる
いつも自分はこんな感じでExcelにまとめています。
大事なのは、注文番号と数量が隣同士に配置されていること。
【注文方法②】専用フォームにコピペ
あとは黒枠で囲った所をコピーして、専用フォームにペーストするだけ!
一気にカートへ放り込むことができました。
もしここでエラーが出た場合、コピペした際に余分な空白や改行が入り込んでいる可能性があるのでチェックしてみてください。
探した商品を1個1個カゴに入れていくことも可能ですが、何を入れたか分からなくなり注文ミスの可能性が高くなります。
その意味でもこの注文方法はおすすめです。
3. その他のパーツを揃える
あとは下記に示すエフェクター共通部品を購入することで、一先ず準備完了となります。
毎回必要な共通部品
エフェクター1個を作るとき、必ず必要になる部品を下記にまとめました。
- アルミケース(金属性の筐体)
- フットスイッチ、ツマミ(ノブ)、ジャック類
- LED
- 線材
- ユニバーサル基盤
これらの材料もGarrettaudioさんで全て揃います。
大量に買う場合はAmazonやAliExpressが安くなるのでたまに利用しています。
それぞれの部品について、下記に詳細を記します。
アルミケースについて
アルミケースは大体1590Bサイズ(110×56)を選びます。
1590Aサイズ(93×39)はエフェクターボード的にもコンパクトでいいのですが、その逸る気持ちはぐっと堪えて、慣れないうちは1590Bサイズをおすすめします。
(自分は3作品目で初めて1590Aに挑戦しましたが、めちゃくちゃ苦労しました…)
フットスイッチ、ツマミ、ジャック類について
フットスイッチは3PDT(9pin)と呼ばれるタイプであればOKです!
LEDのON/OFFが要らなければDPDT(6pin)でも構いません。
アマゾンなどで購入する場合、まとめ買いすると1個あたりの値段が安くなるためおすすめです。
(スイッチ周りの配線方法は別の記事でまとめます)
ツマミは透明タイプがおすすめ。青色LEDで光らせたときの見栄えが最高なので是非透明タイプを。
Proco/Rat2を自作したときの記事を見ていただければ納得していただけると思います。
ジャックについて、DCパワージャックは2.1mmのものであればお好みで。
シールドを抜き差しする1/4インチフォンコネクターは、BOXタイプの「マル信無線電機 MJ-159M」をよく使っています。
安くて組み込みやすさも◎
ちなみに、電池を使わない人は左右両側ともモノラル仕様(爪が2個のもの)でOKです!
LEDについて
LEDは初めに3mmの高輝度ブルーを100個ほど購入しました。
中国からアマゾン経由で購入すると安い!(その代わり1ヶ月とか待たされます…)
今のところ不良品にも遭遇していませんので、到着が待てる人はおすすめです。
線材について
線材はベルデン8504(24AWG)撚線と8530(22AWG)単線を普段使用しています。王道です。
たまに布巻き単線のCloth Replicaなんてのも気分で使ったり、自由です。
使い分けるとしたら、撚線は柔らかいためポットやDCジャック周りに、単線は動かすことの少ないスイッチ周りに使っています。
初心者には扱いやすさの観点から撚線をおすすめします。
ちなみに「良い音を出すには太い線材を選ぶといい」とか言われていますが正直あまり分かりません。
ほとんどプラシーボ効果だと思います。
追記:ハンドワイヤード仕様とpcb仕様でも違いはあまりないみたいです。
べにまるさんの分かりやすい解説、いつも参考になります!
ユニバーサル基板について
ユニバーサル基板はアマゾンから25枚セットのこれを買いました。
10枚セットとかもあるのでアマゾンでチェックしてみてください。
こいつはプラスチックカッターで適当な大きさに切って使います。
ガラスエポキシ材のものは選ばないように!
紙エポキシ材でないとプラスチックカッターで切れません。
まとめ
ここまでお疲れさまでした!
エフェクターの自作は思っていたよりも難しくなさそう、と思った方が多いと思います。
しかも、部品をすべて揃えても3000円~5000円程度で作れてしまいます。
今回の記事はエフェクター自作のはじめの一歩として参考にしていただければ幸いです!
- 部品表と回路図は検索して入手可能
- 購入したい部品はExcelでまとめてGarrettaudioで注文しよう
Excelで注文部品をまとめるやり方は部品を見直す際にも役立ちますので、ぜひ真似してみてください。
次回は「エフェクターケースのデザイン・部品配置」について解説します!
続きの記事はこちら↓
エフェクターの自作に必要な道具まとめはこちら↓