ども!ToKeです。
さて今回は、エフェクター自作してみたシリーズ第二弾となります。
本記事ではMAD PROFESSORのローゲイン・オーバードライブ、Sweet Honey Overdrive(SHOD)の自作に関する情報をお届けします!
前回の記事はこちら↓
この記事では、
といった方々のために分かりやすく紹介・解説していきます。実際に使用した回路図や部品も掲載しているので、どの部品を使おうか悩んでいる方は参考にしてください。
Sweet Honey OverDriveってどんなエフェクター?
気になる音はこんな感じです↓。BENIMARUさんの動画をお借りしています。
右の「DRIVE」のつまみを時計周りに回していくと、10時付近から音が厚くなっていますね。
それより右は大きく変化せず、音の迫力が僅かに変わっていく、という印象です。
基本的な使い方は、浅めにドライブをかけてクランチで弾く使い方だと思います。メイン歪としても優秀な気がします。
FOCUSとは?
回路の歪みやすさと全体の EQをコントロールします。反時計回りいっぱいまで回すと、歪みの少ないメロウなトーン、時計回りいっぱいまで回すと、高域が軽くブーストされた明るい歪みが得られます。コントロールをスタートする目安のポイントは11時のポジションです。
(※メーカーサイトより抜粋)
FOCUSは基本11時の位置から調整するといいようです。
個人的な感想ですが、音を聞いた感じテレキャスに使う場合はハイを削ったほうがいい音に聞こえました。
そのため、FOCUSは左に絞り切ってもいいかもです。
市場には2つの仕様がある
SHODはハンドワイアード仕様(HW)と工場生産仕様(FAC)の2種類が市場で出回っています。
ハンドワイアード仕様は職人の手作業で作られた一品モノで、+1.5万円(約2倍)とかなり高価です。
一方、工場生産仕様は最近になって追加されたものでお求めやすくなっています。
ちなみに音の違いはほとんど感じられませんでした。これは好みですね。
そして前回自作したRAT2と同様、テレキャス系のシングルコイルのギターと相性抜群です。
軽やかな歪が欲しい方は是非使ってみてほしいオーバードライブです!
Sweet Honey OverDrive 回路図情報
MAD PROFESSORのSHOD自作に必要な情報を下記にまとめていきます。
回路図は、今は無きHomeMade FX様の回路・配線図を拝借。
また、Effects Layoutsで投稿されているレイアウトも参考にしました。
昇圧などの回路はなく、シンプルなオーバードライブ回路なんだな…と思いきや、抵抗値の細かさから察するにシンプルに見えて複雑そうです。
また、部品数が多めなのではんだ付けは大変だと思います。これくらいの規模の回路図であればプリント基板を自作するのがいいかも知れません。
(今回はPtoPではんだ付け頑張りました…)
Sweet Honey OverDrive 部品表
抵抗
- 51 ×1
- 1k ×1
- 2k ×1
- 2.61k ×1
- 3k ×1
- 5.6k ×2
- 6.8k ×1
- 10k ×1
- 13.7k ×1
- 47k ×3
- 150k ×1
- 360k ×1
- 1M ×2
抵抗は全て金属皮膜抵抗でいいと思います。それにしても手に入らない抵抗値が多すぎる…!
もし手に入らない場合は、諦めて近しい値の抵抗を使いましょう。カーボン抵抗を調べてみてもいいかもしれません。
コンデンサ
- 100pF ×1
- 0.0047μF ×3
- 0.001μF ×1
- 0.022μF ×3
- 0.22μF ×1
- 1μF ×2
- 22μF ×3
- 100μF ×1
ちなみに電解コンデンサの100μFは、交流電源のノイズをGNDに落とす役割や、インピーダンス低下の役割を担っています。
これらはパスコンと言われたりします。
さらに高音域のノイズも除去したい場合は0.001μFなどの小さい値のコンデンサを平行でGNDに落とします。
表には入れていませんが、おまじないで入れておくとノイズに対して安心できます。
ダイオード
- 赤色LED ×2
- 1N4007 ×3
赤色LEDはシンプルなやつを選んでください。高輝度タイプとか使うと歪の波形が変わってしまうため推奨できません。
整流用などの「1N4007」は「1N400X系」で代用可能。
IC/オペアンプ
- OP275 ×1
デュアルタイプのオペアンプ「OP275」を使います。
可変抵抗/ポット
- 50k-B ×2
- 500k-A ×1
Sweet Honey OverDrive 自作の過程
Sweet Honey OverDrive(SHOD)の回路はPtoPではんだ付け。
塗装工程も撮っていたのですが、データがどこかへ消え去ったのでいきなり完成となります(白目)
ケースの塗装はブラック下地にシルバー・イエローとレッドのクリアカラーを用いてラップ塗装をやってみました。
塗装の方法に関してはこちらの記事にまとめています。合わせて確認してみてください。
ラップ塗装だけでは飽き足らず、蜜蜂のイメージをくりぬいた紙(カッティングシート)を自作し、その上からシルバー・クリアイエロー・黒を吹き付けて転写させています。
可愛らしいエフェクターになりました。笑
ちなみにカッティングシートは紙でなくても、クリアファイルなどでも代用可能です。カッティングシートはデザイン(アート)ナイフなどで切り出して作りました!(ここに大分時間をかけてしまった人)
あとはトゥルーバイパスの配線で基板をケースに組み込んで完成!
自作SHODの音を確認…
カッティングが気持ちええ
他のTS系オーバードライブと比較すると中低音がやや不足気味に感じますが、高音に艶があるためカッティングしてると気持ちよくなれます。
ドライブのレンジは広めで扱いやすく、基本的に10時の位置から少し調整すればいいと思います。ローゲインODといえど、気持ちよく歪んでいます。
さらにフォーカスのつまみで音の輪郭を調整してあげると気持ちいいクランチサウンドが得られます。
ギター側のボリュームを絞っても引っ込まない感じが良い!これがピッキングへの追従ってやつですね。
音は前に出てこない?
いいこと尽くめなレビューですが、一つだけマイナス点も書いておきます。
音があまり前に出てこない印象があったので、バンドで使う場合はジャンルを選ぶかも…?まあ個人的な意見なので悪しからず。
総合すると、クランチサウンドで気持ちよくなりたいときに使いたいエフェクターです。
気になる方は自作して、体感してみてはいかがでしょうか。
まとめ
MAD PROFESSORのオーバードライブ、Sweet Honey Overdrive(SHOD)を自作してみましたが、噂通りの名機でした。
テレキャス系のシングルコイルのギターと合わせて使えば幸せになれると思います。個人的にはバンドで使うよりも、家でのんびり弾くときに酷使しています。
ということで皆さんも作ってみてください。本物が欲しい人は買ってみるのもあり。
音に関しては自分のレビューだけでは物足りないと思うので、アマゾンやサウンドハウスのレビューも参考にしてみてくださいね。ではでは~
・これから当エフェクターを自作しようと考えている
・自作するオーバードライブを悩んでいる…
・エフェクター自作方法を学びたい!