どうもToKeです!
エフェクター自作してみたシリーズの第一弾。今回はディストーションの名機、PROCO(プロコ) RAT2の自作に関する情報をお届けします!
随分前に自作したエフェクターになるのですが、今でも現役で使用しているくらいお気に入りディストーション。
気になる音はこんな感じ。↓BENIMARUさんの動画をお借りしています。
左の「DISTORTION」のつまみでかなりキャラクターが変わっていますね。
絞るとクランチ→全開でブーミーなディストーション。可変域は広いと思います。
また、真ん中の「FILTER」を回していくと音が奥へ潜り込むような変化をするところが大きな特徴ですね。RAT2の面白いところです。
そしてテレキャスターとの相性がめちゃくちゃいい…テレキャス使いの方は是非使ってみてほしい1機です。
PROCO/RAT2 回路図情報
自作に必要な情報を下記にまとめます。
まず回路図ですが、サウンドに定評のあるUSA製85リイシュー(LEDなしRAT)の回路図を参考にしています。松美庵様から拝借。
レイアウトは当時のTONE PADさんにあった回路図より拝借。サイト閉鎖?によりリンク張れませんでした…↓
IC/オペアンプについて
RAT USA仕様の最大の特徴は、オペアンプに「LM308N」が使われているところです。
特に缶タイプの「LM308AH」は音圧が増すようで希少価値があり高額で取引されています。
LM308にはモトローラ製、ナショナルセミコンダクタ製があり、少し音が違うようです。
現行モデルの中国産RAT2は「OP07CP」を使用しているみたいですね。
LM308Nと互換性のあるオペアンプとしては「TL071CP」がよく使われているようです。
PROCO/RAT2 部品表
抵抗
- 47 ×2
- 560 ×1
- 1k ×2
- 1.5k ×1
- 10k ×1
- 100k ×2
- 1M ×3
USA仕様に近づける場合、全て金属皮膜抵抗を使用すると気分的にいいかもしれません。
当時の自分は訳も分からず安いカーボン抵抗を使ってます、あまり差はないと思われますが一応。
コンデンサ
- 30pF (なければ33pF) ×1
- 100pF ×1
- 0.001μF ×1
- 0.0033μF ×1
- 0.01μF ×1
- 0.022μF ×2
- 1μF ×2
- 2.2μF ×1
- 4.7μF ×2
- 100μF ×1
ちなみに電解コンデンサの100μFは、交流電源のノイズをGNDに落とす役割や、インピーダンス低下の役割を担っています。これらはパスコンと言われています。
さらに高音域のノイズも除去したい場合は0.001μFなどの小さい値のコンデンサを平行してGNDに落とします。
表には入れていませんが、おまじないで入れておくと安心できます。
ダイオード
- 1N914 ×2
- 1N4002 ×1
クリッピングダイオードは「1N914」を使用。
オリジナル回路と同じ「1N4148」が理想ですが、なかなか手に入りません…。
整流用の「1N4002」は「1N400X系」で代用可能。
IC/オペアンプ
- TL071CP ×1
LM308とかレアOPが手に入るわけもないので、今回は代用品として有名な「TL071CP」を使います。
オペアンプの種類によっては足番号が違っていたりするため、代用する場合はデータシートを必ず確認しておきましょう!
可変抵抗/ポット
- 100k-A ×3
トランジスタ(FET)
- 2SK30AY ×1
オリジナルは「2N5458」ですが、これも手に入りにくいため同じNチャネル型の「2SK30A(Y)」で代用しましょう。
PROCO/RAT2 自作の過程
RAT2は比較的簡単な回路なのでPtoPではんだ付けしました。
セラミックコンデンサを使えばいいところを欲張ってWIMA(緑色のフィルムコンデンサ)を選んだため、オペアンプ周りがキツキツに…笑
オペアンプ周りのコンデンサはセラミックコンデンサ(セラコン)の方がいいです。
ケースの塗装はラップ塗装にて仕上げました。カラーはレッドとブルーのクリアを重ね合わせたヴァイオレットです。
なんとなく自分の中でRATは紫のイメージ。
塗装の方法に関してはこちらの記事にまとめています。合わせて確認してみてください。
あとはトゥルーバイパスの配線で基板をケースに組み込んで完成!
自作RAT2の音を確認…
唸るような歪み…!
想像以上に透明感があって、荒々しくも粒の細かい歪みが相棒のテレキャスとマッチしてます。
しかもクリアノブ+高輝度青色LEDが最高ですね…
crybabyのワウとも相性が良くて、RAT2の前段に接続するとギャウギャウ鳴いてくれます。
ずっと真夜中でいいのに。/秒針を噛む のBメロとかこれで弾いたら気持ちよくなれます。
ちなみに、ワウの接続順番について。
RAT2の後段にワウを置いてもいいのですが、「コァー」というフェイザーじみた音が出てくれなかったのでワウは前段に置いていました。
使用するギターやアンプの設定で変わるかもしれませんが。
話を戻して、RAT2は程よい粗さのメイン歪みとして採用できる子です。
DISTORTIONのレベルを上げればファズとしても使えるので便利です。
ギタリストとして1台は持っておきたい、そんなエフェクターではないでしょうか。
まとめ
RAT2は自作初心者の方でも簡単に作れるし、汎用性も高いため自作してみることをオススメします。
初心者の方でも、初めての1台におすすめなエフェクターと言えるでしょう。
音に関しては自分のレビューだけでは物足りないと思うので、アマゾンやサウンドハウスのレビューを参考にしてみてください。